離婚問題で相手方に弁護士がついたらどうなる?

配偶者と離婚の話し合いをしていると、ある日突然、弁護士から通知書が届くことがあります。

その後は弁護士と話し合いをしなければならず、相手方に直接連絡をすることはできなくなります。

ご自身としては相手方と2人で話し合って解決しようと思っていたのに、突然、相手方に弁護士がつくと面食らってしまうことでしょう。

ここでは、相手方に弁護士がついたらどのようなリスクを負うことになるのか、離婚問題を納得できる形で解決するにはどうすればいいのかについて、わかりやすくご説明します。

相手方に弁護士がついたときのリスク

相手方に弁護士がつくと、以下のようなリスクを負うことになります。

相手方と直接話せない

弁護士は依頼者の代理人として当事者の間に入ります。話し合いは弁護士としなければならず、相手方本人に対しては直接連絡することすらできません。連絡をしても、「弁護士を立てているだから、弁護士と話してください」と言われることになります。

弁護士も「本人に伝えたいことがあれば私が伝言します」とは言いますが、伝言では話せる内容も限られますし、本人の反応を窺うこともできません。

この状態は大きなストレスとなるでしょう。

弁護士とのやりとりがストレスになる

弁護士が親身になって話を聞いてくれるのならいいですが、相手方の弁護士は相手方の利益を守るために間に入っているのですから、そうもいきません。

・一方的に相手の言い分ばかり主張される
・こちらの言い分を全く聞き入れてくれない
・高圧的に話されるので精神的負担になる

このようなケースがとても多いようです。

「相手方の弁護士とは話しもしたくない」と仰る方も少なくありません。

一方的に不利益を受けるおそれがある

相手方の弁護士と話し合おうとしても、残念ながら弁護士と一般の方とでは、離婚に関する法的知識や対応ノウハウの面で圧倒的な差があります。

弁護士は普段から数多くの離婚案件を取り扱っていて、その経験から得た知識やノウハウを活用し、依頼者のために最大の利益を確保するべく対応してきます。

一方、一般の方は、法的に離婚が認められるのかどうか、認められるとしても離婚条件はどのような内容が適正なのかがよくわからないのが通常です。

どのような主張をすれば交渉を有利に進められるのかもわからないでしょうから、力の差は歴然です。

無理して自分で対応しようとすると、一方的に不利な結果を招いてしまう可能性が高いです。

相手方の弁護士に自分で対応するとどうなる?

相手方に弁護士に対して自分で対応するとどのような結果になるのか、離婚手続きの流れに沿って具体的にみてみましょう。

不利な条件で協議離婚に応じてしまう

相手方の弁護士は、まず相手方にとって理想的な離婚条件を提示してきます。実は交渉次第で折り合えることも多いのですが、一般の方は相場がわからないため、不利な条件で協議離婚に応じてしまうケースが多くなっています。

弁護士が相手方の言い分ばかり主張して、こちらの言い分は聞き入れてくれないため、交渉が嫌になって泣き寝入りするという方も少なくありません。

離婚調停でも不利になる

相手方の弁護士から何を言われても、合意しなければ協議離婚を強制されることはありません。しかし、その場合には離婚調停に進みます。

離婚調停は話し合いの場ですが、あくまでも法的に筋の通った主張をしなければ受け入れられません。

弁護士は、相手方から聞いた事情を整理して法的に有効な主張にまとめ、調停委員にわかりやすく論理立てて説明します。

それに対して一般の方は、問題となっている事実のうち何が法的に重要なことかがわからないため、理性的に説明しているつもりでも客観的に見ると感情論に終始してしまうことになりかねません。

調停委員から見ると「相手方の主張は筋が通っている。それに対してこちらは感情を述べているだけ」と映ってしまい、相手方のペースで話し合いが進められてしまう可能性が高いです。

離婚訴訟で負けてしまう

離婚調停でも合意しなければ不利な離婚を強制されることはありませんが、次に離婚訴訟に進みます。

離婚訴訟では、法的に有効な主張をすることに加えて、主張を裏づける事実を証拠で証明しなければ勝訴することはできません。

訴訟手続きも複雑ですので、専門的な深い知識と豊富な経験がなければ、訴訟を有利に展開するのは難しいものです。

最終的には判決で不利な条件を言い渡されて、強制的にその条件に従わなければならなくなる可能性があります。

こちらも弁護士をつけるのが得策

相手方に弁護士がついた以上は、こちらも弁護士をつけるのが得策といえます。

そうすることによって、相手方の弁護士と対等に交渉することが可能となります。交渉は弁護士に任せられますので、手間や時間がかからなくなります。精神的にも楽になることでしょう。

離婚調停や離婚訴訟でも弁護士の専門的なサポートが受けられますので、有利な結果が得られる可能性が高まります。

当事務所では、離婚問題の解決実績が豊富にありますので、相手方に弁護士がついた場合にも安心してご依頼いただけます。

相手方に弁護士がついてお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。

岐阜みなみ法律事務所